おしえてムーラン

退職金の上手な預け先は?

長い間、生活のため、人のため、社会のため、そして自分の成長のために汗水流しながら会社員務めなどを頑張ってきた人に会社から支給される退職金があります。そして、人生100年時代を迎えている今、退職金を含めて、『お金にも長生きしてもらう』必要があります。そこで、退職金の預け先について見ていきましょう。退職金の預け先の選択肢としては、・定期預金(退職金専用定期預金、ネット定期預金)・個人向け国債・投資信託・株式、債券(国内、海外)、ETF、REIT・生命保険商品の活用・その他などがあります。現状の普通預金の金利が0.001%、定期預金0.01%ということを念頭に置きながら、定期預金、個人向け国債、投資信託について見て行きたいと思います。


定期預金には、退職者専用定期預金があります。その名の通り、退職した方が退職してから6ヶ月以内などに預け入れをすれば適用されるもので、通常の金利よりも高いものが設定されています。ただし最初に預け入れた3ヶ月~1年だけ高い金利が適用、その後は通常の定期預金の金利になるという特徴があるところは覚えておかなければなりません。何度も利用できるわけではなく、一人1回、預入の上限は退職金で給付された金額までとなります。またネット銀行の定期預金は、預入期間1年のもので0.2%など、通常の20倍のものなどがあります。コンビニのATMで入出金ができますし、その後はパソコンやスマートフォンのアプリでも利用することができます。パソコンなどで自分が預けている金額が確認できるので、銀行へ足を運んで通帳を記帳しにいくようなことがなくて済みますね!さらに探してみますと、2019年12月現在、なんと「普通預金」の金利が0.2%(普通預金の金利でいえば200倍!)というネット銀行があります。ゆうちょ銀行のATMで出し入れをすることができますので入出金もすぐにでき、定期預金にする必要がなくまとまったお金を預け入れることができます。個人向け国債は、元本と利息の支払いを国が保証している安全性が高い金融商品と言われています。固定3年、固定5年、変動10年の3つがあります。3年、5年固定金利タイプは金利がそのまま変わらないもの、10年変動金利タイプはその時々の金利の状況に応じて金利が上がったり下がったりしていくものになります。最低保障金利が0.05%でそれを下回ることはありません。現在発行されている個人向け国債は、その最低金利にあたる0.05%になっていますので、預金金利よりも有利になっています。史上最低金利ともいわれている現在であれば、今後の状況によって金利も上がっていく10年変動金利タイプを選んでおくのが賢いかもしれません。銀行預金は預金保険制度により、銀行が破綻した場合など1,000万円とその利息までが保証されていますが、こちらは金額に限度がなく国が保証してくれるという特徴があります。5年以上など、当面使う予定のないお金については、投資信託での運用も良いでしょう。投資信託の利益にかかる税金が非課税になる『つみたてNISA』の制度も、資産寿命を延ばすための心強い制度になってきています。日本には投資信託は現在約6,200本あると言われていますが、その中から選べといわれても、数が多すぎてなかなか選ぶのは難しいと思います。つみたてNISAでは金融庁が長期・積立・分散投資に向いている厳選された約170本の投資信託が対象になっていて、低コストで長期での資産形成に向く商品が選びやすくなっています。その投資信託を毎月一定額で積み立て、月3.3万円まで、年間積立額40万円まで投資することができます(最大800万円まで)。利益が出た分は20年にわたって非課税になるので、資産運用する際の税金面で非常にお得な制度です。「今まで資産運用をしたことがないから、少し怖い」という方でも、今は1,000円などの小額から投資信託を積み立て購入することもできるので、気持ちが痛まない程度に初めてみるというのも良いかもしれません。


その他、株式投資、生命保険の活用などもありますが、生活費や病気・ケガなどに使うお金は短期資金、旅行やレジャー・住宅リフォーム代など5年以内に使う予定がるお金を中期資金、当面使う予定のないお金を長期資金としてお金を3つに分けて、退職金をリタイア後の生活に上手に活かしてみて欲しいと思います。自分が健康で長生きしながら、お金にも長生きしてもらいましょう。

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