3月ですね。卒業式のシーズンです。今回は様々な「別れ」のカタチを取り上げてみたいと思います。
①「卒婚」と「離婚時年金分割」
…まぁ、これも“別れ”のスタイルの一つかなと。ちなみに卒婚と離婚は別物だそうです。卒婚は婚姻関係はそのままで、夫婦関係を“卒業”することだとか。婚姻関係は持続する…なら尚更、生活費の件などはきちんと話し合うほうがいいのかなと思います。対して「離婚時年金分割」のほうは「合意分割」と「3号分割」があります。合意分割は、夫婦が話し合って合意しないと年金分割ができない方法で、3号分割は妻が専業主婦の場合などに夫の承諾がなくても当然に年金分割できる方法です。ちなみに3号分割の場合、2008年3月以前の年金は、たとえ専業主婦の場合であっても夫と話し合って合意をしないと年金分割ができません。「専業主婦なら、夫の了承なくすべての年金が半分になる」と誤解されている方がまだいらっしゃるみたいです。誤解といえば、「夫の年金しか分割の対象にならない」というものもあるようですが、共働きの場合は、婚姻期間中に夫が支払った年金保険料と妻が支払った年金保険料を合算し、それを2分の1ずつに分割することになるため、妻の方が高収入の場合や、夫が自営業者で妻が会社員等の場合は、妻が受取る年金が減り、夫が受取る年金が増えることになります。
②「ターミナルケア」
この1年で、体のあちこちに不調が現れるようになりました。母が私と同じくらいの年齢時に体調不良やがんの発症もあったことを考えると、当然自分の死期のことも考えざるを得ません。と、いうことで後半は「人間の最期」について取り上げます。「死」というものについては、人に限らず、動植物も含めて、幼い頃から結構遭遇してきたように思います。皆さんはどのような人生の終え方をしたいですか?もし、病に罹患し最期を迎えるなら、「せめて最期くらい、体も心もこれ以上苦しまずに生を終えたい」と私は思います。祖母や母を看てきて、尚更感じるのかもしれませんけど。ターミナル(終末期)ケアとは、人生を終える時期の生活の質を高めるケアのことです。治療が目的ではなく、残された余生を充実させるという考え方です。精神面や身体上のストレス等を緩和するケアを行います。「緩和ケア」という言葉もよく聞かれますが、緩和ケアは、治療と同時進行です(ターミナルケアは緩和ケアの一部分)。ところで、ターミナルケアの自己負担額はいくらくらいかかるものなのでしょうか。ケア方針や治療内容にもよりますが、治療費に加えて、入院時には部屋代や寝具代、差額ベッド代などの費用がかかります。特に部屋代は、個室の場合、健康保険の適用外となり全額自己負担です。とはいえ、医療費については、例えば70歳以上の自己負担額は、1ヵ月の上限が57,600円、外来に関しては18,000円となっているので、終末期医療費の本人負担額がそれ以上になることは基本的にはありません。(現役並み所得者については、所得水準により上限額が分けられています)。ちなみに70歳未満でも(年齢や所得額によっては異なってきますが)一般的には上限は80,000円程度となっています。当然ですが、医療費をできるだけ低く抑えたいならば、定期検診等を利用して生活習慣や食生活を見直すなど、体を健康に保つことが大事です。人の命には限りがあり、いつかは最期を迎えます。その瞬間が来たとき、心残りがないように、毎日を紡いでいけたらと思います。