おしえてムーラン

ライフプランと住まいの購入

新しい年になりますが、雪深い季節はもう少し続きます。雪かきで悲鳴をあげているお宅も多いと思いますが、雪が解け始める3月、4月あたりに住宅や土地の売却、もしくは住宅購入や土地の購入をお考えの人もいるかもしれません。住まいの購入を考える理由や時期はそれぞれあると思いますが、自分や家族のライフプランをしっかり考えた上で検討していくべきだと考えます。“ライフプラン”とは、①生活の計画を立てること(家計など)②命について考えて計画を立てること(生命保険などの保障)③人生の計画を立てることというような意味合いで使われます。そのうちの「人生の計画を立てること」ですが、・現在と将来の働き方を考える(青森県内にずっと住み続けるのか、転勤する可能性があるのか)・家族構成はある程度固まったか(これから先、子供が増える可能性があるか)・住宅ローン支払いなどの資金計画(現在の預貯金はいくらあるのか、不測の事態に備えられそうか)などが、住宅購入の際に考えておくことです。


例えば今、家族でアパート暮らしをしていて、「今住んでいるところが手狭だから広い部屋がたくさん欲しいなぁ」と感じ、土地を購入して新築するか、中古住宅を購入して内装リフォームを考えていたとしましょう。もし子供が2人いたら、大学等で県外に行く可能性もあること、県外で働き始めてそのまま青森に帰ってこない可能性があることも考慮しておかなければなりません。実際に3世代で同居していたご家族で娘さん2人が首都圏で結婚してしまったため青森に戻らず、ご両親も亡くなったため、2階の部屋が全く使われなくなっている…という話も実際に聞きます。雪国ならではと思いますが、ムダになっている部分を有効活用し雪置き場を作るために、少し広かった家を“減築する”例もあります。


若いうちに住宅を購入する場合、住宅ローンの期間が短ければ短いほど“早く住宅ローンが終了する”ことになります。子供の教育費と重なるなど家計にとっては苦しい時期もありますが、早く終わることで気持ちにゆとりができます。考えておくべきことは20~30代で購入して80歳まで住むとしたら、築50年近くになり、老朽化してしまうので建て替えが必要になっているリスクもあることです。できるだけ長く住宅に住めるようにしておくために修繕費などの費用分をコツコツ積み立てておくことも必要になります。40代、50代での購入は、老後資金を意識した上での資金計画が必要です。ある程度、頭金を用意できているのであれば、“頭金を入れて返済期間をできるだけ短くすること”を意識してみてください。働き続けることが可能であれば働くことを意識して、年金が開始する65歳までに住宅ローンを完済できるのが理想です。将来、会社を勤め上げたとしても退職金の給付水準が低くなっていたり、退職金が出なかった…ということも十分考えられますので、退職金に頼らない返済計画を心がけて欲しいと思います。自分と家族の年齢とライフイベントを時系列に並べて書く『ライフイベント表』があります。将来予測できそうなイベントの中に「住宅購入」を記入し、10年後、20年後のライフイベント表を自分自身の手で書き出してみてください。実際に書いて『人生を見える化』してみると、子供の卒業時期、自分と配偶者の退職時期、親の年齢、住宅に関していえば築何年になるか、リフォーム時期がいつになりそうかなど、気づきや新しい発見があるでしょう。ぜひ、自分にとって、家族にとって、温かい家庭を築くための住宅購入を考えてください。

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