おしえてムーラン

これからは「お金」にも働いてもらおう

改元の日。朝刊を読んでいたら見出しに大きく「令和幕開け」とあった。以前、昭和から「平成」という新元号になった時も特に日常に変化はなかったけど、今回もやはり今のところ平穏な時間が過ぎている。新聞をめくっていくと経済面に「地銀10年後6割赤字」という日銀試算の記事が載っていた。人口減少や超低金利時代の昨今、地銀は住宅ローン等の融資残高の縮小や、企業への貸し出しにも低金利の煽りを受けており、景気が悪化した場合は損失が膨らむのではないか、という内容だった。すでに地銀の統合や合併論は「平成」時代から出ている話。それでも敢えて日銀が発表したのは、それだけ地銀に対して(いや、私たち消費者たちに向けても)改めて注意喚起を促したのかなと。思えば、私が生まれた年(1974年)の普通預金金利は3%だったそう。もちろん、昔と現在とでは経済状況も、お金の価値も異なるので一概に比較できないけれど、今の3000倍ってとこ…。当時は高度経済成長期真っ只中。企業への設備投資も活発化し、金融機関では融資が増えたために金利も上昇。つられて預金金利も上昇。ちなみに昭和から平成にかけてのバブル期(1980年代後半~1990年代前半)では、普通預金の金利は平均で2%、定期預金で6%、郵便局の定期貯金になると8%…今じゃ夢みたいな金利。…って、昔を懐かしんでいても仕方ない。これから先、年金の受給額が増えることもないだろうし、インフレだって進むはずで。令和を生きる私たちは自分自身でお金を増やさないといけない。


預貯金は、インフレ率が金利を上回ると目減りする。安倍政権下ではインフレ目標を掲げているわけだし、老齢年金についてもマクロ経済スライドという仕組みが発動しているため、年金の受給額が物価や賃金の上昇ほどには増えないようにしている。今後退職をし、収入が減る現役世代は、今の年金受給世代のように「貯蓄と年金」だけで贅沢しなければ暮らせるわけではないのは目に見えている。では、どうやってお金を増やしたらいいのかというと…ざっくり言えば「①利息」「②配当金」「③値上がり益」が私には一番身近かなと感じている。「レバレッジ」で増やす、というのもあるそうだけど、度胸のない私にはハイレベル(笑)。そして、この投資は始めるなら早いほうがいい。なぜなら、「時間」を味方につけることができるから。時間が長いほど、仮に損失が出ても挽回できるって思えるし、歴史が証明している。以下に上記①~③の性格を持つ金融商品を挙げたのでご参考まで。①利息:個人向け国債、公社債、外貨預金など(個人向け国債は0.05%の最低保証の利率があり、1年後には換金も可。ちなみに個人向け国債は1万円から購入可能。購入先は銀行、証券会社など)②配当金:株式、投資信託、ETFなど(株式投資は100株単位・スマホからだと1000円程度から証券会社にて購入可。“株主優待”がある企業も。ただし株価は毎日変動しているため、値下がりすれば損失が出る。投資信託は銀行、証券会社、投信運用会社から購入。元本保証ではない。こちらも投資対象が国内外の株式や債券等になるため価格は変動。)③値上がり益:株式、投資信託、金など(金は貴金属店等で購入。購入時より売却時の価格が上がれば利益を得ることができる。)投資する際は、自分のリスク許容を踏まえ、真逆の値動きをする商品など、様々な性格をもつ金融商品を複数組み合わせて分散しながら行うと、一つの商品で損失が出ても、他の商品で損失分をカバーできたりしがち。それと、ご自身である程度投資商品について調べてから購入に臨んでいただければと。自身で納得して選択した商品なら、利益も損失もすべて「自分のもの」。投資は自己責任、です。


今ある環境のなかで、令和を迎えたこれからも、健康で無事に過ごすために、今から自分のお金にも「働いて」もらいませんか?

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