「老後、自分の年金はどれくらいもらえるの…?」と、会社員、自営業者ともに漠然とした不安は少なからずあると思います。老後の生活設計を考える上でしっかりとチェックしておいて欲しいのが、国民年金、厚生年金保険に加入している人へ誕生月に毎年1回、日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」です。ねんきん定期便は50歳未満の方であれば、①年金加入期間②年金見込み額③保険料の納付額④直近1年分の保険料納付(月別状況)などを確認できます。誕生月の第三週目、20日前後にハガキで届きます。年金の受け取りに必要な加入期間を確保するための節目年齢である35歳、45歳、年金の請求を控えた59歳の人には封書で送られてきます。「自分が受け取れる年金が知りたいけれど、すぐには見方がわからない!」のであれば、スマートフォンアプリ『LINEねんきん定期便試算』を利用してみると良いでしょう。ねんきん定期便を用意し、アプリ内でカメラを起動するをタップ、ねんきん定期便の写メールを送り、簡単な質問に答えるだけで老齢年金の確認ができます。50歳以上の方であれば、老齢年金の年金見込額が記載されているので、今のままで働いた場合の受け取れる年金額がわかります。あくまでも給与がこのままの条件で働き続けた場合の年金額になりますので、54歳で一度退職となり、給与体系が変わるような職業の方は少し注意して見ておく必要があります。
また、年金の加入期間などをより詳しくインターネットで確認できるのが「ねんきんネット」です。利用するには登録が必要になりますが、ユーザーID発行数はサービス開始から約4年で350万件になり、現在では500万件超えと利用者数は増えてきています。ねんきんネットを使うメリットは、24時間いつでも最新の年金記録を確認できること(カラーでわかりやすく表示)、今後の働き方などの条件を細かく入力することで将来の年金見込み額を計算してくれること(職業・収入など質問に答えていく形式での試算も可能)、支給年齢を繰り上げたり繰り下げたりした時のシミュレーションができたり、受取額の比較などもできます。年金事務所に提出する、年金請求書などの“各種届書”を作成することもできます。ねんきん定期便から他にわかることとしては、万が一のことがあった場合の遺族年金がどうなるか、ということもわかります。自身の遺族年金がどうなるかがわかり、足りない保障があるとわかれば民間の生命保険などで補うことを考えなくてはいけません。こちらに関しては、ねんきん定期便の見方や公的年金制度を良く理解できているファイナンシャル・プランナー等に確認することをおすすめします。以上のように、ねんきん定期便をしっかり見ることで、「将来の公的年金と公的保障を見える化」することができます。しっかりと年金の確認をして理解を深めながら、老後足りないであろうお金については、会社員は会社員の、自営業は自営業としての対策を“時間を味方につけて”今から実行するのがとても重要になりますね!